クリームのベーシスト、ジャック・ブルースと
マウンテンのドラマー、コーキー・レイング、
ギタリスト、レスリー・ウエストが結成した
West, Bruce & Laingが1972年にリリースした
『Why Don'tcha?』とセカンドアルバム『Whatever
Turns You On』、解散後の1974年に発売となった
ライヴアルバム『Live 'n' Kickin'』を紹介します。
70年代初頭はちょっとしたスーパーグループが
ブームになっていて、クラプトンのブラインドフェイス、
ベックのBB&Aが知られてますが、この2つのバンドは
ファーストアルバムのみで空中分解。
セカンドアルバムをリリースしたWest, Bruce & Laingは
当時のスーパーグループとしては異例の存在でした。
このWest, Bruce & Laingの大きな特徴は
メンバーの3人がそれぞれにリードヴォーカルを
担当できる、という所。
おそらく、リードヴォーカルを担当する
メンバーが主導権を握ってレコーディングが
行なわれた、と思われ、アルバム全体としては
若干まとまりに欠けるような気がします。
それでも、スローブルースのスタンダードである
5曲目の「Third Degree」や9曲目の
「Love Is Worth the Blues」の重厚な
ハードブルースはこの3人ならではの
サウンドと言えそうです。
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解散に発表された『Live 'n' Kickin'』は
バンドの解散が公になった直後に
リリースされた彼らのラストアルバム。
収録曲の4曲のうち、彼らのレパートリーとして
既発の曲は「The Doctor」のみで、
1曲目の「Play with Fire」はザ・ローリング・
ストーンズの初期のオリジナル曲。
3曲目はクリームの「政治家」。4曲目は
彼らの未発表曲としてクレジットされている
「Powerhouse Sod」。
ライヴアルバムでのレスリーのプレーは
スライド奏法、ピッキングハーモニックス、
ヴォリューム奏法という技巧を交えながら
ハードな中に歌心が感じられる
ソロを聴かせてくれます。